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遺言無効確認訴訟を提起した場合、勝訴判決が確定すれば、被告との間で遺言は法的に存在しないものとなりますので、通常は、遺言がない前提で改めて遺産分割協議を行うことになります。
こうなればよいのですが、仮に遺言無効確認訴訟で敗訴した場合を考えておく必要があります。
即ち、遺言が有効となった場合、遺産については、基本的には遺言に即した分配を行う必要があり、その遺言により相続人の遺留分が侵害されている場合には、遺留分侵害額請求の意思表示をしておく必要があります。そして、遺留分侵害額請求の意思表示は「相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があった時から一年間」(民法1048条)のうちに行う必要がありますので、この期限を過ぎると権利が損なわれてしまう可能性があります。
そして、遺言無効確認訴訟が1年で判決確定まで至ることはあまりないと思われますので、遺言無効確認訴訟を争っているうちに、遺留分侵害額請求に係る期間制限を徒過してしまう可能性があるということです。
そのため、遺言無効確認訴訟を提起する場合、遺言有効の場合に遺留分が侵害される懸念があれば、念のため、予備的に遺留分侵害額請求の意思表示を行っておくべきです。
※遺留分侵害額の請求は、論理的には遺言が有効であることを前提とした主張にはなりますので、遺言無効を主張している場合、心理的には多少の抵抗はあるかもしれません。もっとも、「遺言は無効であるが、仮に遺言が有効だとした場合に備えて念のため」として請求することは法律の世界ではよくあります(予備的主張、といいます)し、実務上もよく行われていることだと思います。