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配偶者が被相続人の財産形成に貢献した等の事情を踏まえ、配偶者の相続分を現在の制度よりも増やす方向での検討がなされています。
具体的な案(たたき台)としては、以下の3つが提示されています(※分かりやすさを優先して、以下では、法律上必ずしも厳密でない表現を用います)。
①案 被相続人の財産が婚姻後に一定割合以上増加した場合に、配偶者の相続分を増やすという案
以下の計算式(A+B)により算出された額が、現在の法律で認められている配偶者の相続できる分を超えている場合には、配偶者の申し立てにより、その超過額を配偶者の取得分とする。
A=「被相続人の財産のうち、婚姻後に増加した額」×「現在の法律で認められた相続分の割合よりも高い割合」
B=「遺産総額ー(被相続人の財産のうち、婚姻後に増加した額)」×「現在の法律で認められた相続分の割合よりも低い割合」
そして、(被相続人の財産のうち、婚姻後に増加した額)
=被相続人が相続開始時に有していた純資産(財産から借金等を引いた額)-〔(被相続人が婚姻時に有していた純資産額)+(被相続人が婚姻後に相続、贈与等で取得した財産の額)〕
となります。
分かりにくいですが、要するに「被相続人が結婚後にどれだけ財産が増えたかを計算して、その分については配偶者の貢献を認めて、配偶者の遺産の取得分を多くする」という考え方です。
②-1案 婚姻後一定期間が経過した場合、夫婦の合意(又は被相続人となる配偶者の意思表示)により、配偶者の法定相続分を引き上げる案
より具体的には、配偶者が相続人になる場合、婚姻成立の日から20年(30年)が経過した後、夫婦の協議(被相続人となる者による「他方配偶者の法定相続分を引き上げる」旨の意思表示)を法律上定められた方法で届け出た時は、法定相続分を以下のとおりとする、という考え方です。
ア 相続人が子及び配偶者の場合
配偶者が3分の2、子は3分の1
イ 相続人が配偶者及び直系尊属の場合
配偶者が4分の3、直系尊属が4分の1
ウ 相続人が配偶者及び兄弟姉妹の場合
配偶者が5分の4、兄弟姉妹が5分の1(ゼロ)
②-2案 婚姻後一定期間が経過した場合、当然に配偶者の法定相続分が引き上げられるという案
配偶者が相続人になる場合、相続開始時に、婚姻成立の日から20年(30年)が経過しているときは、各相続人の法定相続分は上記②-1のとおりとする。
②-1案と②-2案との違いは、配偶者の相続分を引き上げるのに、合意等の届け出が必要なのか(②-1案)、それとも、期間の経過のみで当然に相続分の引き上げがなされるのか(②-2案)という点です。